社員を大事にできない会社は繁栄しない

税理士業界に入り、有り難いことに色々な企業様に関与させて頂いています。

直感的に従業員がイキイキ働いている会社は業績も上向き傾向にあります。

従業員がギスギスしていたり疲弊していたりすると、業績も下降気味になります。

それはなぜでしょうか。

会社は何のためにあるのか。

原点は「人」を幸せにするためだと思っています。

では「人」って誰でしょう。

お客様、従業員、そして経営者。

すべてが「人」なんですよね。

目次

サービス提供の窓口は社員である

我々税理士の業界はブラックと言われます。

もちろんすべての事務所がブラックではありませんが、比較的にブラック事務所が多い傾向があります。

働き方改革だなんて言葉がありますが、正直税理士事務所業界ではこの動きに逆行しているところも見受けられます。

これはなぜだろうか。

ブラックというと色々思い浮かびます。

長時間労働。休日出勤。薄給。パワハラ。などなど。

私はこれらの原因はたったひとつにあると思っています。

経営者の極度なお客様第一主義。

お客様から依頼されたことはすべてやるスタイル。

もちろんお客様あっての仕事ですから、お客様からの依頼はきちんと対応するべきです。

むしろ依頼される前にサービス提供するのが本当のプロだと思っています。

税理士はお客様の経営に必要なサービスをご提供するのが仕事です。

しかし、過度な要求や報酬に見合わない依頼さえも安易に受けてしまうのは間違いです。

何でもやりますよスタイルでは、お客様は嬉しいでしょう。

そして税理士事務所の所長もクレームが来ないので嬉しい。

では社員はどうでしょうか。

残業してでもそれをこなすことになります。

でも所長は残業はするなと言いますよね。

なぜでしょう。

残業代なんて払いたくないから。

税理士事務所は未だにサービス残業が当たり前の業界です。

表向きは残業代を支給すると言っていても、申請しづらい雰囲気だったり。

実際には月100時間の残業をしても申請しているのは10時間だけとか当たり前。

そんな環境で仕事をする社員が、サービス提供の窓口となります。

担当するのは社員です。

所長税理士が担当であれば話は別ですが。

最初はニコニコで仕事をしていても、これが続くとニコニコなんてしていられません。

顧問である税理士事務所の担当者がコロコロ変わることありませんか。

その原因のひとつにこれがあります。

労働環境が悪いので耐えられなくなって辞めていくんです。

体調を崩して辞めていくんです。

だから担当がコロコロ変わるのです。

具体例で税理士業界を挙げてみましたが、これは税理士業界に限らず同じだと思います。

モノを売る仕事でも、サービスを提供する仕事でも、お客様に直接対応するのは社員です。

経営者本人ではないケースが多い。

つまり、経営者はビジネスの仕組みを作るけど、実際にそのビジネスを動かし、売上を生むのは社員なんです。

そんな会社の顔となって直接お客様対応をする社員がイキイキしているとお客様も気持ち良くなりますよね。

何かを犠牲にして無理に作るニコニコには限度があります。

窓口となる社員はお客様と同じレベルで大事にしないといけないと私は思います。

社員を大事にしないとサービスの質は下がる

会社で働く社員が、自分は会社に大事にされていないなと感じたとすると、どうでしょう。

仕事のモチベーションって保てますか。

私なら無理ですね。

忙しすぎてプライベートの時間がない。

どんなに頑張っても評価されない。

給料だって全然上がらない。

上司のパワハラやセクハラをその上の上司が見て見ぬふり。

こんな環境でお客様に良いサービスを提供できますでしょうか。

できませんよね。

仕事が多すぎて残業残業となっていた場合、ひとつひとつの仕事に集中できますでしょうか。

あれとあれ、これもを今日中にやらなきゃ。

自然とどんだけ時間をかけずに終わらせるか、という発想になっちゃいます。

そんな状況で、ひとつひとつ丁寧に仕事ってできますかね。

効率化と手抜きは全くの別物です。

この状況でお客様に接する際に本当の笑顔になれますか。

難しいですよね。

自然とご提供できるサービスの質が下がります。

これは社員の能力が下がったのではなく、働く環境がそうさせているんです。

それを経営者は社員の能力のせいにしたりします。

労働環境が悪いとは思いもしません。

あるいは、思っていても改善行動に動きません。

会議や面談などで口先の改善策を述べます。

でも実行しません。

役員レベルが口先だけの会社は、社員がついてきません。

当然離れていきます。

言動が一致しない経営者に社員はついていきません。

私は経営者と社員が同じベクトルを向くことがより良いサービスを提供する基本だと思っています。

経営者はお客様第一主義。

社員は自己防衛第一主義。

こうなったら、その会社の提供するサービスはお客様にとって良いサービスとなるはずがありません。

会社はお客様と同じく社員も大事にしないといけないのです。

サービスの質を保つためには社員に気持ち良く働いてもらうことが絶対条件です。

ここを忘れて人件費削減に走ってしまうとサービスの質の低下を招き、お客様の満足度が下がり、お客様が離れていき、売上が落ち込み、人件費がさらに削減され、社員は辞めていく。

完全なる悪循環。

経営者は社員を大事にし、社員に気持ち良く働いてもらえる環境を作り、経営者と同じベクトルで働いてもらえるよう努力をしなければなりません。

直接のサービス提供者は社員ですからね。

社員のモチベーションアップは会社の業績アップに繋がる

経営者と社員が同じベクトルを向き、お客様のことを考えてサービス提供する会社は、お客様の満足度は高い。

これを継続している会社は、社員の頑張りを経営者がきちんと評価し、給料に反映させていることが多いです。

もちろん評価方法はそれぞれですが、社員が満足のいく評価をしています。

労働時間も経営者がきちんと把握されており、ひとりの社員に仕事が偏っていたりしないように常に目を配っています。

上司が部下に仕事を振って、自分だけ定時で帰るなどありえないのです。

そんなことが社員間で起こらない環境を作っています。

互いに協力し合いながら働ける環境を作っています。

だから社員も気持ち良く働くことができる。

そして頑張れば頑張るほどきちんと評価される。

これは社員のモチベーションを保つことになります。

サービスの直接提供者である社員のモチベーションをアップさせることは、サービスの質の向上につながります。

そして最終的にはお客様の感じる満足度アップにもつながります。

口コミで評判が広がり、会社の業績は少しずつ上がっていきます。

好循環が生まれます。

これを保ち続けるのは難しいですが、それを継続しないといけないのです。

提供するサービスも時代と共に変化します。

経営者と社員が同じベクトルを向いていると、サービスを直接提供している社員から自然と変化に対する意見が生まれます。

この意見がとても大事。

直接感じているのは社員ですからね。

経営者と社員が同じベクトルでいられるからこそ、お客様のお役に立てるサービスを提供できる。

社員のモチベーションアップは継続企業には欠かせない要素なんです。

まとめ

会社は社員に気持ち良く働いてもらうことが大事。

結果的にそれが売上となって返ってきます。

口先だけの「改善しなければ」発言はいりません。

口先だけの「人財」発言はいりません。

口先だけの「プライベート重視」発言はいりません。

口先だけなんて何も変わりません。

言動一致で社員の信頼を得ることが大事だと思いますね。

     

【編集後記】
今週も原則4時起床。
カレンダーを見ると月曜日が祝日だったと思い出しました。
独立してからは祝日を意識しなくなりました。
訪問や打ち合せは入れませんが、
普通に仕事しているなと思います。
今週は叙々苑でランチMTGも。
有意義な時間となりました。

【家族日記】
娘ちゃんが楽しそうに新体操に通っています。
レオタード姿がまためんこいです。
もうすぐ発表会なので家族みんなで応援に行きたい。
楽しみにしていたら、会場入りできるのは保護者1名だけ。
コロナの為仕方がありませんね。
開催して頂けるだけで有り難いです。
ママにしっかりビデオで録ってきてもらい、
自宅で観賞したいと思います。

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