毎月作成する会計データは、何のために作成しているのでしょうか。
税金計算のため?銀行に提出するため?
違いますよね。
経営に生かすためにやっているはずです。
その最も簡易的な方法が比較だと思います。
前期と比較する。
前月と比較する。
会計ソフトを使用されている小規模事業者が多いでしょう。
多くの会計ソフトでは前期比較や推移を出力できるはずです。
その資料を利用して比較してみるのが最も簡易的です。
ではどんな点に注意しなければならないのでしょうか。
ただ単に比較すれば良いというものではありませんからね。
勘定科目毎にルールを作ろう
比較により分析する場合には、当然ですが2つ以上の数字を比較することになります。
ここで注意しなければならないのが、記帳のルールが一定でないと比較しても無意味となるということです。
同じ取引でも前期はある勘定科目を使用し、当期は違う勘定科目を使用していては、比較しても意味がないとこは明白です。
小規模事業者の場合には、場当たり的に勘定科目を使用しているケースも散見されます。
簿記にあまり慣れていない方などは、取引毎に勘定科目をじっくり考えてしまう傾向があります。
そうなると、その時々の判断によって勘定科目を選択してしまうので、同じ取引内容であっても前期と当期で勘定科目が異なってしまうことがたまに生じます。
経理マニュアルなどがあればまた別ですが、マニュアルもない、簿記の知識も乏しいとなると、このリスクは高まります。
経理社員がいるような企業であればマニュアルが作成されているケースが多いです。
しかし、小規模事業者の場合の多くは、社長が自ら経理をしていたり、社長の奥様が経理をされていらっしゃいます。
そんな場合にはマニュアルがないケースがほとんどではないでしょうか。
日々の記帳を経営に生かすためには、まずルールを作る必要があります。
ブレないことが大事です。
比較される数字と比較する数字の作成工程が同一であることが必須となります。
これには納得頂けるのではないでしょうか。
晴れの日の人出と雨の日の人出を比較してもあまり意味がありませんよね。
雨の日は外出を控える人が増えます。
これと同じで、異なる状況を比較しても意味がありません。
会計データを意味があるものにするためにも、一定のルールを作成する必要があるということですね。
差額からその原因を探ろう
前期の同月と比較する。
前月と比較する。
そこには全く同額であるものと、多少の増減があるものと、大きな差額が生じているものがあります。
全く同額というのは、リース料や地代家賃など毎月一定のものです。
このような勘定科目が変動している場合には、何か新規の取引やイレギュラーな取引が生じている可能性があります。
多少の増減があるもの。
これは多くの勘定科目が該当するでしょう。
例えば交際費や旅費交通費などを毎月同じ数字を計上することは至難の業です。
変動しているのが通常です。
そして大きな差額が生じているもの。
これには注意が必要です。
何かの理由があるはずです。
比較分析においては、差額が大きい小さいは大事ですが、それをヒントにその原因を探る必要があります。
その原因究明こそが経営に生かされるのです。
差額が多きい勘定科目については、必ず原因を明確にしておく必要があります。
例えば売上減であれば突発的な事情が隠されている可能性がありますし、その事情がないにも関わらず売上減となっている場合にはその要因を詳細まで調べないといけません。
このままズルズルいくと、どんどん売上減となっていき、経営悪化の原因ともなり得ます。
そうならないために、事前に察知して改善策を練る必要があります。
事前に察知するための方法のひとつとして比較分析が活用できます。
生かすためには原因を知る必要があります。
数字を比較するだけではなく、その原因を探るようにしましょう。
まとめ
比較分析について簡単に書いてみました。
前期との比較や前月との比較は、簡易的に導入できる分析手法です。
数字の比較はされてる小規模事業者の方も多いかもしれません。
しかし、きちんと原因まで詰めているか。
そこを一度思い返してみてください。
足りないな…と思ったら、ぜひ一度深く原因を追及してみてください。
きっと経営に必要なヒントが一つや二つ見つかることでしょう。
【編集後記】
仕事用スマホが古いのが原因で、アプリの起動に支障がきたしていました。
Chatworkの通知が来ないという大問題が…
早速機種変更してきました。
無事に通知が届き一安心。
機械は古いとダメですね…定期的に新しい物に替えていく必要性を改めて感じました。
【家族日記】
息子くんのヘアカットへ。
一気にバッサリ切って、周りからの評判も良き。
めちゃくちゃめんこいです。